我が家の本棚には、厳選して残した絵本が100冊ほど並んでいます。その中でも、一番よく読んだのが『ラチとライオン』です。

娘が幼い頃、この本が大好きで「読んで!」と繰り返し持ってきてました。「他にないの?(笑)」と思ってしまうほど、毎日のように読まされた記憶があります。
先日 久しぶりに帰省した娘にこの本を見せたら、「懐かしい!」と言って嬉しそうに読んでいました。
改めて、この本の魅力を考えてみました。
絵が可愛いのはもちろん、お話もリズミカルで読みやすく、読み聞かせにピッタリです。
世界一弱虫な男の子「ラチ」の元にやってきた、小さくて強い「ライオン」。ライオンがそばにいてくれたら、怖いことも悲しいこともライオンの支えで、勇気に変わります。弱虫な「ラチ」を強い子にするためにトレーニングまで一緒にしてくれる。「一人に一頭、ライオンがついていてくれたら親は安心だな」なんて思ってしまいます。
娘は小さい頃泣き虫で、給食のトマトが食べられないと言っては朝から泣いていました。あの頃の娘は、「私のところにもライオンが来てくれたらいいのに」と思っていたのかもしれません。
発行年を見てみると1965年7月。半世紀以上も昔から愛されているハンガリーの名作です。厚生省中央児童福祉審議会推薦をはじめ、多くの選定を受けて、長く読み継がれているのが分かります。
子どもに勇気を与えてくれる大切な一冊ですが、今また読み返してみると、違った感情が湧いてきます。「私もライオンのように、誰かに勇気を与えられる人になりたい」せめて「誰かの支えになれる存在でありたい」と、大人である自分の目標になった気がします。(加えて、ライオンの去り方がまたすごく素敵なんですよ。)
絵本としては小ぶりなサイズですが、その分手軽に読みやすいです。
この本を手に取ると、「読んで」と真直ぐな目で見つめてきた、あの頃の娘の笑顔を思い出します。絵本は、大切な思い出も一緒に連れて来てくれます。魅力的でしょ!
出典 『ラチとライオン』文・絵:マレーク・ベロニカ/訳:とくなが やすとも 出版社 福音館書店


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