私は何者でもないのですが、どうしてもこの気持ちを残しておきたくて、少し感傷的な思いを書かせていただくことにしました。自分でも奇妙だと分かっているのですが、聞いていただけたら幸いです。
唯一無二の存在だった「山田五郎 大人の教養講座」
7月22日、山田五郎さんが亡くなられた事をYouTubeの公式発表で知りました。亡くなられたのは7月14日だという事でした。とてもショックを受けましたが、7月31日に配信される『メメント・モリ』の最後の講義を心待ちにしていました。
山田五郎さんの大人の教養講座は5年ほど前からよく観ていますし、もちろん本も持ってます。画家の人間性や、家族、その時代の背景や、空気感まで丁寧に伝えてくださり、背後にある事柄を知ることで、作品の見え方がガラリと変わる、画家へのリスペクト度まで変えてしまう、大好きなチャンネルでした。語り口が面白く、飽きさせず、持っている知識を惜しみなく出してくれる。あのような解説が出来る方は、他にいないと思います。体調が優れないことは知っていましたが、まだまだ活躍されると思っていただけに、もう新しい授業を聴けないと思うと、心にポッカリと穴が空いたような気持ちです。
『メメント・モリ』と『カルぺ・ディエム』(今日の花を摘め)
今回のテーマだった「メメント・モリ(死を忘れるな)」は、17世紀のオランダの繁栄期に好まれたテーマで、どんなに富や名声があっても死は等しく訪れるという意味を持っています。 動画の中で、「体調が厳しい中、なぜ撮影をOKしたのか」と問われた際、吾郎さんはこう仰っていました。
「カルペ・ディエムだよ。(今日の花を摘め)だよ。メメント・モリの対句だよ。「明日になったらもう撮れない。だから今日なんだよ」
「カルぺ・ディエム」はラテン語で「その日を摘め」「今を生きよ」「今この瞬間を大切にしよう」という意味があります。死は誰にでもやってくるからこそ、『今この瞬間を大切に生きろ」というメッセージを、吾郎さん自ら体現されている姿に深く胸を打たれました。
残された私たちが「今」をどう生きるか
最後のメッセージで仰られていた、*「人間何より大事なのは健康だよ」 *「絵を見る事を楽しんだり、世の中お金じゃねぇよって事を学んでいただけたら嬉しいと思います」という言葉には、吾郎さんらしい温かさと深さがありました。
マネージャーさんが、「吾郎さんはあの世でも動画を作っていると思います」と仰っていましたが、きっとそうですね。いつか自分がそちらに行く時の楽しみができたようです。 けれどそれまでは一生懸命に生きて、無駄なこともたくさんして、いつ死が訪れても「幸せだった」と言えるように今を大切に過ごしたいと思います。やり残した続きはあの世で楽しむことにして。 これから、まだ観ていない過去動画をゆっくり楽しもうと思います。吾郎さん、ありがとうございました。 山田五郎さんのご冥福を、心よりお祈り申し上げます。

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